経皮吸収率は部位別に異なる?頭皮・陰部の吸収率と経皮毒が腎臓に与える影響

経皮吸収率は部位別に異なる?頭皮・陰部の吸収率と経皮毒が腎臓に与える影響

私たちの皮膚は、外部からの化学物質や医薬品などの成分を吸収する性質(経皮吸収)を持っており、部位によって吸収率(経皮吸収率)が異なります。

特に頭皮や陰部は経皮吸収率が高く、成分が体内に入りやすいとされる部位です。

皮膚を通じて吸収された化学物質は体内で代謝され、その多くが腎臓を経由して排出されますが、“経皮毒”という言葉があるように、過剰な化学物質の蓄積は腎機能に悪影響を及ぼす可能性があります。

今回の記事では、経皮吸収率の仕組みや部位別の吸収率、特に頭皮や陰部の吸収率の高さ、経皮毒が腎臓に及ぼす影響について詳しく説明します。

日常生活で行える対策も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

経皮吸収率とは?計算方法と注意点

経皮吸収率は部位別に異なる?頭皮・陰部の吸収率と経皮毒が腎臓に与える影響

経皮吸収率とは皮膚から医薬品や化学物質などの何らかの成分が体内に吸収される割合を指します。

皮膚に塗布された成分はすべてが吸収されるわけではなく、一部は角質層に留まり、一部は血流に乗り全身へ循環します。

その吸収される割合を数値化したものが「経皮吸収率」です。

経皮吸収率の一般的な計算方法としては、以下のような考え方があります。

「経皮吸収率(%) = (皮膚を通じて体内に取り込まれた量 ÷ 塗布した成分の総量) × 100」

例えば、10mgの有効成分を肌に塗布し、そのうち1mgが体内に吸収された場合、経皮吸収率は10%となります。

また、経皮吸収率を計算する際の注意点としては、成分の種類や特性、塗布部位、皮膚の状態(湿度や温度)、塗布量と時間など、多くの要因を考慮する必要があるため、単純な計算式だけでは正確な値を求めるのが難しく、実験データに基づいた評価が必要となることが挙げられます。

経皮吸収についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

部位別の経皮吸収率|頭皮・陰部の吸収率は?

経皮吸収率は部位別に異なる?頭皮・陰部の吸収率と経皮毒が腎臓に与える影響

経皮吸収率は部位ごとに異なっています。

以下は腕の内側の皮膚を基準とした場合の各部位の経皮吸収率をあらわしたものです。

<部位ごとの経皮吸収率>

部位相対的な経皮吸収率(腕の内側の皮膚を1.0とした場合)
陰部42倍
6倍
頭皮3.5倍
背中1.7倍
腕の内側(基準)1倍
手のひら0.83倍
足のうら0.14倍

参照:EGIONALVARIATIONINPERCUTANEOUSPENETRATIONOF14CCORTISOLINMAN|PubMed

腕の内側を基準(1.0)とした場合、頭皮は約3.5倍、陰部はなんと42倍もの吸収率があるとされており、経皮吸収率の高さがよくわかります。

一方で、手のひらや足のうらは経皮吸収率が低く、有効成分が浸透しにくい部位だと言えるでしょう。

経皮吸収のメカニズムについて気になった方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、合わせてお読みください。

【部位別①】頭皮の経皮吸収率が高い理由

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頭皮の経皮吸収率が高い理由は、大きく分けて3つあります。

  • 頭皮は毛細血管が密集しており、吸収された成分がすぐに血流へ運ばれるため
  • 頭皮の皮脂腺が活発であり、油溶性の成分が溶け込みやすいため
  • シャンプーやトリートメントが長時間接触する可能性があるため

注意したいのは、シリコンや防腐剤、合成香料などが含まれるシャンプーを長期間使用することで、不要な化学物質が体内に蓄積する、いわゆる経皮毒のリスクが高まるという点です。

頭皮の健康を守るためには、できるだけナチュラルな成分の製品を選ぶとよいでしょう。

【部位別②】陰部の経皮吸収率が高い理由

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陰部は体の中でも特に経皮吸収率が高い部位です。

その理由は以下のことが考えられます。

  • 粘膜に近い組織なので、皮膚が非常に薄いため
  • 血流が豊富で、成分が全身へ拡散しやすいため
  • 湿度が常に高く、バリア機能が低下しているため

陰部の経皮吸収率は腕の内側の皮膚の約42倍であり、体の中で最も高い吸収率を持つ部位です。

したがって特に女性の場合、生理用品やボディケア製品には化学物質が多く含まれていることがあるため、無添加やオーガニック製品を選ぶことが望ましいでしょう。

経皮吸収された物質が腎臓に及ぼす影響

経皮吸収率は部位別に異なる?頭皮・陰部の吸収率と経皮毒が腎臓に与える影響

経皮吸収された化学物質の多くは、血液を通じて腎臓へと運ばれ、最終的に尿として排出されます

しかし、一部の化学物質は腎臓に蓄積し、腎機能の低下を引き起こす可能性があるのです。

例えば、合成香料や防腐剤に含まれるフタル酸エステル類は、腎臓へ悪影響を及ぼすことが示唆されています。

また、長期的に有害物質にさらされると、腎臓のフィルター機能が損なわれるリスクもあります。

そのため、健康な腎機能を維持するためには、経皮毒の影響を最小限に抑える工夫が重要です。

えられる経皮毒対策の一つとして、マグネシウムの利用が挙げられます。

なぜなら、マグネシウムは腎臓のろ過機能をサポートし、老廃物や毒素の排出(尿の生成)を促進することに寄与するからです。

マグネシウムのさまざまな働きについては、以下の記事も参考になるので、ぜひ合わせてご覧ください。

マグネシウムの効果がすごい!体に効く理由と正しい摂り方を完全解説

経皮毒の影響を防ぐ2つの方法

経皮吸収率は部位別に異なる?頭皮・陰部の吸収率と経皮毒が腎臓に与える影響

経皮毒とは、正式な医学用語ではありませんが、経皮吸収された有害物質が蓄積し、私たちの体に悪影響を及ぼすという考え方です。

特にシャンプー、ボディソープ、化粧品、洗剤、生理用品などに含まれる合成化学物質が、経皮吸収によって体内に取り込まれ、肝臓や腎臓で解毒・排出しきれずに体内に蓄積される可能性が指摘されています。

経皮毒対策として、以下の2つの対策をご紹介します。

  • ナチュラル・オーガニックな製品を選ぶ
  • 毒素を排出しやすい体を作る

ナチュラル・オーガニックな製品を選ぶ

化学物質を避けるためには、成分がシンプルで安全な製品を選ぶことが大切です。

特にシャンプーやボディケア用品は、界面活性剤や防腐剤、香料を含まないオーガニック製品を選ぶと良いでしょう。

商品を手に取った際には、ラベルに書かれた成分を見るといった習慣をつけたいものですね。

毒素を排出しやすい体を作る

体内に入った毒素を排出するためには、水分を十分補給し、適度な運動で汗をかくことで老廃物の排出を促すことが必要です。

食事の面では抗酸化作用のある食品(柑橘類、緑黄色野菜、魚介類、ナッツ類など)を積極的に摂取し、腎臓の負担を軽減するのもよいでしょう。

また、マグネシウムは腎臓・肝臓・腸をサポートし、体内の毒素を排出する重要な役割を持っているので、マグネシウムの積極的な摂取も有効だと考えられます。

マグネシウムの摂取方法については、以下の記事が参考になるので、こちらもぜひご覧ください。

マグネシウム摂取方法の完全ガイド|食品・サプリ・経皮吸収で健康を守る!
経皮吸収率は部位別に異なる?頭皮・陰部の吸収率と経皮毒が腎臓に与える影響

クリニックにて。

皮膚を通じて体内に入る有害物質のデトックスを助けるもう一つの方法として、良質なプロバイオティクスや、納豆・キムチ・漬物・ヨーグルト・味噌といった発酵食品を積極的に摂取することが挙げられます。

これにより、腎臓のデトックス機能をサポートできるだけでなく、腸内の善玉菌バランスが整うことで、マグネシウムなどのミネラルの吸収率も高まります

特にマグネシウムは腸内環境の影響を受けやすいため、腸内フローラの健康維持が重要です。

まとめ:経皮吸収率の部位ごとの違いを知り、今日からできるデトックス習慣を!

今回は経皮吸収率や部位による経皮吸収率の違い、経皮吸収された物質が腎臓に及ぼす影響と対策などについて解説してきました。

私たちは毎日の暮らしの中で、知らず知らずのうちに化学物質を経皮吸収してしまい、腎臓に負担をかけている可能性があります。

日常生活の中でできる限りオーガニックな製品を選ぶことや、マグネシウムを積極的に摂取して、健康的な生活を送りましょう!