CBD・CBN・CBGの違いとは?それぞれの効果と注意点をわかりやすく解説!

CBD・CBN・CBGの違いとは?それぞれの効果と注意点をわかりやすく解説!

「CBD」「CBN」「CBG」はそれぞれ大麻草に含まれる成分ですが、違いが非常に分かりにくいですよね。

CBDは海外で難治性てんかんの治療薬などとして使用され、またCBNは、その希少性から『レアカンナビノイド』と呼ばれ、CBGは、全てのカンナビノイド成分の元となることから『母なるカンナビノイド』と呼ばれています。

今回はこのCBD・CBN・CBGの違いや、それぞれの効果、摂取時の注意点についてわかりやすく解説します。

最後まで読めば、それぞれの特徴とメリット、安全性について理解が深まりますので、ぜひ参考にしてください。

CBD・CBN・CBGの違い

CBD・CBN・CBGの違いとは?それぞれの効果と注意点をわかりやすく解説!

CBD、CBN、CBGは、全て大麻由来の成分であり、カンナビノイドの一種です。

大麻草には100種類以上のカンナビノイドが含まれていて、それぞれ違う働きをしているのが特徴です。

以下の一覧表で、それぞれの大まかな内容を確認しておきましょう。

大麻の成分名称CBD(カンナビジオール)CBN(カンナビノール)CBG(カンナビゲロール)
日本での使用可否⚪︎(合法)⚪︎(合法)⚪︎(合法)
抽出元大麻の茎や種子古い大麻草や成熟した大麻草若い大麻草
安全性高い高いとみなされる高いとみなされる
安全性の根拠医療界や美容業界で利用されており、FDA(米国食品医薬品局)がてんかん治療薬を承認している。動物実験で安全性が示唆されている。(まだヒトでの大規模な臨床試験が不足している)動物実験で安全性が示唆されている。(まだ信頼できる臨床データが少ない)

安心していただきたいのは、どれも麻薬ではない(合法)という点です。

それを踏まえて、それぞれの詳細を確認していきましょう。

CBD(カンナビジオール)とは?

CBDは『Cannabidiol(カンナビジオール)』の略称です。

大麻草に含まれるカンナビノイド成分の中で、最も広く研究されている成分の一つで、大麻草に含まれる割合は約20%と言われています。

依存性や中毒性がなく、安全性が高いとされており、主にリラックス作用やストレス軽減、炎症の抑制、痛みの緩和に効果があるとされています。

CBDについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考にしてください。

CBD(カンナビジオール)とは?違法ではない理由と安全性や効果・摂取方法を紹介

CBN(カンナビノール)とは?

CBNは『Cannabinol(カンナビノール)』の略称です。

CBNは、「THC(テトラヒドロカンナビノール)」(※)が酸化や分解することによって生成されるカンナビノイドであり、THCと違って合法です。

(※)THCは、大麻草の花や葉、茎、根からとれる成分であり、日本では違法とされている成分

CBNは、THCほど脳や心に影響を与える作用はありませんが、わずかに鎮静効果を持つとされています。

特に、睡眠の質を向上させる効果があると考えられており、不眠症の改善を目的とした製品に多く含まれています。

CBNは、CBDやTHCと比べて抽出できる量が少ないため、「レアカンナビノイド」とも呼ばれています。

参考:大麻由来成分CBN(カンナビノール)の7割は不眠、不安、うつなどのヘルスケア用途であることが明らかに|宮崎日日新聞

CBG(カンナビゲロール)とは?

CBGは『Cannabigerol(カンナビゲロール)』の略称です。

CBDやTHCの元になる化合物で、全てのカンナビノイド成分の元となることから「カンナビノイドの母」とも呼ばれています。

CBGは比較的新しく研究が進められているカンナビノイドであり、抗菌作用や抗炎症作用、神経保護作用があると報告されています。

また、CBGは大麻草に含まれる割合は1%未満のため、希少性が高く、価格が高い傾向にあります。

CBD・CBN・CBGの効果

CBD・CBN・CBGの違いとは?それぞれの効果と注意点をわかりやすく解説!

CBD・CBN・CBGはそれぞれの効果も異なります。

順番にその効果を見ていきましょう。

CBDの効果

CBDに期待できる主な効果には、以下のようなものがあります。

効果詳細
ストレス軽減CBDはストレスホルモンの分泌を抑えることで、心を落ち着かせる働きがあります。
炎症の抑制抗炎症作用があり、関節炎や筋肉痛の緩和に効果が期待できます。
神経保護神経変性疾患の予防に役立つ可能性があり、アルツハイマー病やパーキンソン病の研究対象となっています。
肌トラブルの改善抗酸化作用と抗炎症作用により、ニキビやアトピー性皮膚炎の改善が期待されています。

CBDは抗炎症作用があるため、ニキビなどの皮膚トラブルの改善やアンチエイジングの作用があるとも言われていて、近年では美容面でも注目されています。

CBNの効果

CBNに期待できる主な効果は、以下のようなものです。

効果詳細
睡眠の質向上CBNは鎮静作用があり、不眠症の改善に役立つ可能性があります。
痛みの緩和神経系に作用し、慢性的な痛みを和らげる働きが期待されています。
抗菌作用細菌の増殖を抑える効果があり、特に耐性菌に対する効果が研究されています。

CBNにはTHCの10分の1程度の精神作用があり、CBDと比べて特に鎮静作用や睡眠補助といった働きが強いと言われています。

実際には、2021年7月「International Journal of Complementary & Alternative Medicine」で公開された記事では、カンナビノールの使用により睡眠の質が向上したと結論づけています。

実験の概要ナノテクノロジーを用いて処理された水溶性カンナビノール(CBN)製品を使用して、睡眠不足の人々にどのような効果があるかを検証する。
実験対象睡眠不足、または何らかの睡眠障害を抱える人々。
実験方法CBN製品の使用前と使用後(少なくとも7日間の使用)に自己評価アンケートを行う。
実験結果60名がアンケートに回答。この製品を使用することで、全ての睡眠障害の発生率と重症度が有意に減少した。
また、13名に副作用があったが、全員が自己調整によって症状が解消された。
結論“This nano treated CBN product rapidly induced sleep initially and after awakening, increasing the time and quality of sleep in most individuals suffering from sleeplessness.”
「このナノ処理されたCBN製品は、睡眠不足に悩む多くの人に対して入眠および途中覚醒後の再入眠を迅速に促進し、睡眠時間と睡眠の質を向上させる効果がありました。」

参照:Use of a water-soluble form of cannabinol for the treatment of sleeplessness|International Journal of Complementary & Alternative Medicine

CBGの効果

CBGに期待できる主な効果は、以下です。

効果詳細
腸の健康維持CBGは消化器官の働きをサポートし、胃腸のトラブルを軽減します。
抗菌・抗炎症作用感染症予防や炎症性疾患の改善に寄与します。
神経保護作用CBD同様、神経変性疾患の予防に期待されています。

CBGの効果については、まだ研究段階であり、確固たる科学的エビデンスは限られているというのが現状です。

CBD・CBN・CBGの違いとは?それぞれの効果と注意点をわかりやすく解説!

クリニックにて:CBDの有用性について

国によって法律は異なりますが、カナダでは大麻が合法で、娯楽・医療の両面で利用されています。

医療の観点からは、大麻成分の中でも CBD が最も有用だと考えられています。

CBDはストレス軽減、抗炎症作用、神経保護作用、そして皮膚の健康促進といった特性を持ちながら、精神作用がないため、副作用の心配なくあらゆる患者層に使用できる点が大きな利点です。

一方、CBNやCBGも注目される成分ですが、大麻植物内の含有量が少ないため、CBDほどの影響力はありません。

しかし、今後の研究によって健康への貢献が期待されます。

CBD・CBN・CBG摂取時の注意点【違法性は?】

CBD・CBN・CBGの違いとは?それぞれの効果と注意点をわかりやすく解説!

CBD・CBN・CBGはそれ自体、合法的に使用できるカンナビノイドであり、違法性はありません

いわゆる「ハイになる」「キマる」といった状態になることもありませんので、ご安心ください。

ただし、製品によってはTHCが微量に含まれていることがあり、注意が必要です。

というのも、大麻取締法の一部が2024年12月12日に施行されたことで、CBD製品に含まれるTHCの量が厳格に規制されることになり、これまで合法とされていた商品でも、THCの含有量次第では違法とみなされる可能性が出てきたからです。

そのため、カンナビノイドを含む製品を摂取する際は、成分表を確認し、信頼できるメーカーの製品を選ぶようにしてください。

特に海外の製品をオンラインなどで購入する際には、大麻取締法での規定量以上のTHCや日本では承認されていない成分なども含まれている可能性があるので、十分注意するようにしましょう。

参考:大麻の所持・譲渡、使用、栽培は禁止!法改正の内容も紹介します|政府広報オンライン

まとめ:CBD・CBN・CBGの違いを知って、健康維持に活かそう!

今回は、CBD・CBN・CBGそれぞれの違いや効果、摂取時の注意点について解説してきました。

CBD、CBN、CBGはそれぞれ異なる特性を持ち、リラックス効果や睡眠の質向上、抗炎症作用などさまざまな健康効果が期待されています。

ただし、安全性が確認された製品で正しい摂取量、適正な摂取方法を守ることが絶対条件となります。

今回の記事を参考にしていただき、正しい知識を持ち、信頼できる製品を選んで、健康維持に役立てましょう。