春先や秋口、冬の到来など季節の変わり目には体調が崩れやすくなりがちです。
「なんだか風邪っぽい気がする…」
「頭痛や肩こりがいつもよりしんどい…」
「胃腸の様子がおかしい…」
あなたにもこのような経験があるのではないでしょうか?
これらの原因の一つは、体温調整がうまくいかず、気温や環境の変化に体が適応しきれていないということです。
今回は季節の変わり目に体調が崩れやすくなる理由を解説し、健康を維持するための具体的な体温調整の方法を5つご紹介します。
なぜ季節の変わり目に体調を崩しやすいのか?

季節の変わり目に体調を崩しやすくなる理由は、自律神経の乱れが大きく関係しています。
ではどういう理由で体調が崩れやすくなってしまうのか?
そのメカニズムを詳しく解説していきます。
体温調整をつかさどる自律神経の乱れが原因
自律神経は交感神経と副交感神経のバランスを取りながら、私たちの体温を一定に保つ、体温調整の働きをしてくれています。
しかし、季節の変わり目には、気温や湿度が短期間で急激に変化するため、自律神経がその変化に対応しきれず、体温調整が乱れやすくなってしまうのです。
その結果、免疫力が低下したり、ホルモンバランスが崩れたり、血流が滞ったりすることで、体にさまざまな影響が表れることになります。
具体的にどのような症状が体に表れるのか、次の章で確認していきましょう。
季節の変わり目に起こりやすい代表的な病気と症状
季節の変わり目に自律神経が乱れ、体温調整がうまくいかなくなることで、以下のような病気や症状が発症しやすくなります。
病名や症状名 | 原因 | 具体的な症状 |
---|---|---|
風邪やインフルエンザ | 免疫力が低下し、ウイルスに感染しやすくなる。 | ・発熱、のどの痛み、鼻水、咳 ・全身のだるさ ・食欲不振 |
アレルギー症状 | 花粉の飛散量が増えることや、寒暖差による自律神経の乱れがアレルギー反応を悪化させる。 | ・くしゃみ、鼻水、鼻づまり ・目のかゆみ、充血 ・呼吸困難、喘息の発作 |
自律神経失調症 | 寒暖差のストレスから、交感神経と副交感神経のバランスが崩れる。 | ・頭痛、めまい、耳鳴り ・慢性的な疲労感 ・不眠、気分の落ち込み |
冷え症・低体温症 | 血流が悪化し、体温が下がりやすくなる。 | ・手足が冷たくなる ・体温が35℃台に低下する ・疲れやすく、風邪をひきやすい |
胃腸の不調 | 胃腸の働きが低下し、消化機能が不安定になる。 | ・胃もたれや胃痛 ・下痢や便秘を繰り返す ・食欲が減る |
気象病 | 気圧や気温の変化が自律神経に影響を与え、体調不良を引き起こす。 | ・頭痛やめまい ・関節痛や古傷の痛み ・だるさや倦怠感 |
このような季節の変わり目による体調不良を防ぐためには、日常生活で適切な体温調整を意識するだけでなく、実際に何かしらの対策をとることが重要です。
ではどのような対策をとればいいのか、具体的に紹介していきます。
季節の変わり目に自律神経を整え、体温調整する5つの対策

季節の変わり目に体温調整する具体的な方法は、以下の5つです。
- バランスのいい食事を摂る
- 適度な運動をする
- 良質な睡眠をとる
- マグネシウムを摂取する
- バスタイムで体と心を整える
どういうことなのか、一つずつ解説していきます。
バランスのいい食事を摂る
バランスのとれた食事はすべての健康に通じる基本行動といってもいいでしょう。
栄養バランスの取れた食事、特にビタミンB群や鉄分、タンパク質を含む食品を積極的に摂取することで、自律神経の働きをサポートできます。
また、腸内環境を整える発酵食品(納豆、キムチ、ヨーグルトなど)や食物繊維を豊富に含んだ食材(海藻類、豆類、野菜、果物、穀類など)も取り入れると、免疫力の向上につながるのでおすすめです。
適度な運動をする
運動は血流を促し、自律神経のバランスを整える効果があります。
特に、ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い運動は体力のない方でも無理なく続けられ、体温調整の機能を向上させるのに役立ちます。
ダイエットの効果もあるので、日常生活に適度な運動を取り入れて季節の変わり目に強い、健康的な体を作りましょう!
良質な睡眠をとる
「Sleep is better than medicine.(睡眠に勝る薬なし)」という外国のことわざがあるように、良質な睡眠は自律神経の乱れを整え、体温調整の機能向上に寄与します。
質の高い睡眠をとれるよう、就寝前にはスマホやテレビの使用を控え、リラックスできる環境を整えるとよいでしょう。また、太陽の光を浴びて目覚めることで体内時計を正常化し、うつ予防にもつながりますよ。

経口&経皮でのマグネシウム補給は、体内時計(サーカディアンリズム)の調整に役立ちます。
その理由は、次の3つの重要なメカニズムによるものです。
①NAD+サルベージ経路のサポート
マグネシウムは、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)のリサイクルを助けます。
NAD+は脳内の体内時計をコントロールする重要な補酵素で、リズムを正常に保つのに不可欠です。
②メラトニンの生成を促進
メラトニン(睡眠ホルモン)は、スムーズな入眠をサポートします。
マグネシウムはその生成を促し、自然な睡眠サイクルを整える働きがあります。
③筋肉のリラックス作用
マグネシウムは筋肉を弛緩させ、副交感神経を優位にします。
これにより、睡眠モードへの移行がスムーズになり、深い眠りをサポートします。
質の高い睡眠は、免疫機能が強化され、病気への抵抗力が向上します。
マグネシウムを補給することで、睡眠の質を改善し、全身の健康維持にも寄与すると考えられています。
マグネシウムを摂取する
マグネシウムは私たちの体にとって必要不可欠なミネラルであり、体内でさまざまな働きをしています。
その働きの一つが、自律神経のバランスをとり、体温調整を行うことです。
マグネシウムは海藻類、豆類、穀類、ナッツ類、などに豊富に含まれており、日々の食事から摂取することで、自律神経を整えやすくなります。
「食事でマグネシウムを摂取するのはハードルが高い、、、」という方は、手軽に摂取できるマグネシウムのサプリメントを活用するのもよいでしょう。
マグネシウムの摂取方法について詳細を知りたい方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。

バスタイムで体と心を整える
入浴は体を温めてリラックス効果を高めてくれるだけでなく、自律神経のバランスを整えるのにも役立ちます。
さらに38~40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、副交感神経が優位になり、体温調整機能がアップします。
バスタイムのプラスアイテムとして、エプソムソルトやアロマオイル、マグネシウム入りのクリームやバームを活用すると、よりリラックス効果が高まるでしょう。
まとめ:体温調整をして季節の変わり目を健康に過ごそう!
今回は季節の変わり目に体調が崩れやすくなる理由やそのメカニズム、健康を維持するための具体的な体温調整の方法を5つ紹介してきました。
季節の変わり目は気温や湿度の変動が激しく、体温調整の機能に狂いが生じやすい時期です。
ぜひ今回の記事で紹介した対策を一つでもいいので試していただき、季節の変わり目に負けない健康な体を手に入れてください!