楽しいはずのお酒の席が、飲みすぎや翌日の二日酔いで台無しに…。
そんな苦い経験をしたことはありませんか?
お酒の飲みすぎは、体調不良や二日酔いといった問題を引き起こし、場合によっては長期的な健康リスクを伴います。
しかし、適切な対処法を知り実践することで、こうした飲酒トラブルを軽減することが可能です。
今回の記事では、お酒の飲みすぎによる体への影響や二日酔いが起こる仕組みを解説し、今すぐ実践できる具体的な対処法を5つご紹介します。
また、マグネシウムを使った最新の対処法についても詳しく紹介していきますので、健康的な飲酒を楽しむためのヒントをぜひ手に入れてください。
お酒の飲みすぎが体に与える影響
お酒の飲みすぎは、身体的にも精神的にもさまざまな悪影響をもたらします。
適度なアルコール摂取は短期的には気分の高揚をもたらしますが、過剰摂取は肝臓や胃腸、脳などの人体の重要な器官に負担をかけてしまいます。
お酒の飲み過ぎによるつらい症状を、当日・翌日に分けて説明します。
- お酒を飲んだ当日に現れる症状
- お酒を飲んだ翌日以降に現れる症状
以下で具体的な症状を確認しましょう。
お酒を飲んだ当日に現れる症状
お酒を飲みすぎた直後に表れる症状としては、以下のようなものです。
- めまい
- 吐き気
- 頭痛
- 疲労感や脱力感
- 胃痛
- ろれつが回らない
- 記憶が飛ぶ
これらは、アルコールが中枢神経系に作用し、脳内の信号伝達を乱すことが原因で生じます。
ただ、度を超えたアルコールを摂取していなければ、大概は24時間以内に回復することがほとんどです。
しかし、お酒の飲みすぎで『昏睡(こんすい)』にまで落ちいってしまうと、意識が失われ、呼吸中枢まで冒されてしまい、最悪の場合は、死に至るケースもあります。
さらに、死亡例として、、、
- 意識を失って吐瀉物(としゃぶつ)がのどに詰まる
- 意識不明でふらついて転倒する
- ブラックアウトして車などにひかれる
といった悲しい事態に発展してしまうこともあるため、「一滴も飲んだらダメ!」とまでは言いませんが、くれぐれも自分の体に合った適度な量を摂取していただきたいと思います。
お酒を飲んだ翌日以降に現れる症状
翌日以降に現れる主な症状としては、二日酔いが真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか?
二日酔いは、体内に残ったアルコールやその分解産物である「アセトアルデヒド」が原因で、頭痛や吐き気、集中力の低下を招くことになります。
次の章で二日酔いのメカニズムを詳しく紹介します。
二日酔いが起こるメカニズム
まず、お酒が私たちの体に入って、分解されるまでの通常の流れを確認していきましょう。
お酒を飲むと、アルコールは胃や小腸で吸収され、血液に溶け込んで「肝臓」に送られ、分解されます。
分解の過程でまず「アセトアルデヒド」という有害物質に変わり、次に「酢酸(さくさん)」という人体に無害な物質に分解されます。
そして、最終的には炭酸ガスと水(無害)になって、体外に排出されます。
飲んだお酒の量が適量であれば、アセトアルデヒドは肝臓でしっかり分解されるので二日酔いになることはありません。
しかし、肝臓の処理能力を超えて飲み過ぎてしまうと、アセトアルデヒドは翌日まで体内を巡ることになり、いわゆる二日酔いの状態になると考えられています。
二日酔いの原因については多くの研究がされていますが、完全に解明されているわけではありません。
あくまでも研究からそう推論される、ということを含みおきください。
今すぐ実践できるお酒の飲みすぎ対処法5選
ここからはお酒を飲みすぎてしまった場合の具体的な対処法を5つ紹介していきます。
- 水分を補給する
- たんぱく質を含むおつまみを摂取する
- 睡眠時間を確保して回復力を高める
- 市販薬を活用する
- マグネシウムを摂取する
一つずつ見ていきましょう。
1.水分を補給する
お酒を飲んだ後は、アルコールによる利尿作用で脱水症状が起きやすくなっているため、飲酒中・飲酒後にも十分な水分を補給しましょう。
水分をできるだけ多く摂取することは、体内のアルコール成分を尿として早く体外に出すためにも有効な方法です。
2.たんぱく質を含むおつまみを摂取する
飲酒時には、たんぱく質を多く含むおつまみを選ぶことで、アルコールの吸収速度を緩やかにすることができます。
たんぱく質が豊富なつまみ | 枝豆、納豆、豆腐、チーズ、卵、鶏肉、カキフライ、アサリの酒蒸し、ナッツなど・・・ |
また、空きっ腹でお酒を飲んでしまうと、お酒は胃を素通りしてすぐに小腸に達して吸収され、血中アルコール濃度を一気に高めることになります。
したがって、アルコールの吸収を抑えるためには、最初に消化に時間がかかるタンパク質や低脂質の食べ物を少し食べることが効果的です。
これらの食べ物を消化する間、胃の出口が閉じるため、アルコールが一気に小腸へ届かず、ゆっくり吸収されるようになります。
3.睡眠時間を確保して回復力を高める
お酒を飲んだ後は、なんだか眠くなってしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
アルコールは一時的に眠気を誘発しますが、深い睡眠を妨げてしまうことがあります。
しかし、十分な量の睡眠を確保することで、体の回復を促進できるのです。
睡眠時間を確保することで、体内のアルコールが代謝されやすくなり、疲労回復や肝機能の正常化にも寄与します。
睡眠のパワーは底が知れないほど、私たちの体・心・脳にもプラスの影響をもたらしてくれるのです。
4.市販薬を活用する
市販の二日酔いの薬や胃腸薬を活用するのもお酒の飲みすぎに対処する一つの手です。
たとえば、こんな症状には以下のような市販薬がおすすめです。
症状 | 効果が期待できる市販薬 |
---|---|
頭痛 | 「イブプロフェン」や「アセトアミノフェン」を含む鎮痛剤 |
吐き気や胃のむかつき | 制吐薬(せいとやく)や胃腸薬 |
肝臓の負担が大きい | 肝臓水解物、ウコン、Lーシステインなど |
市販薬をかしこく利用して、二日酔いのつらい症状を軽減するのも有効な手立てだといえるでしょう。
5.マグネシウムを摂取する
最後に紹介するのは、マグネシウムの摂取です。
マグネシウムは飲酒後の体調回復に役立つ重要なミネラルです。
アルコールの摂取によって失われやすいマグネシウムを補給することで、筋肉の痙攣(けいれん)や倦怠感の軽減が期待できます。
次の章では、マグネシウムを使ったお酒の対処法を紹介します!
マグネシウムを使った新しいお酒の飲みすぎ対処法
なぜお酒の飲み過ぎにマグネシウムの摂取が関係しているのか?
以下の2つの観点から明らかにしていきます。
- お酒とマグネシウムの意外な関係
- お酒の飲みすぎ対処にマグネシウムが効く3つの理由
順番に解説します。
お酒とマグネシウムの意外な関係
お酒の飲み過ぎは、利尿作用を強めてしまい、体内のマグネシウム量の減少を招いてしまうことをご存じでしょうか?
アルコールは腎臓を刺激し、尿を通じてミネラルを排出させます。
その結果、マグネシウム不足に陥りやすくなってしまうのです。
飲酒後のマグネシウム補給は、飲酒後の不調を軽減する新しいアプローチとして注目されています。
マグネシウムとアルコールの関係については、以下の記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひこちらも合わせてご覧ください。
お酒好き必見!マグネシウムとアルコールについて!お酒の飲みすぎ対処にマグネシウムが効く3つの理由
お酒を飲み過ぎてしまった時の新しい対処法として注目されている、マグネシウム。
なぜマグネシウムがお酒の飲み過ぎに効果的なのか?
代表的な3つの理由をお伝えします。
二日酔い時の頭痛は、血管の収縮や拡張、脱水症状が原因の一つです。
マグネシウムは血管をリラックスさせる効果があり、これが頭痛の緩和に役立つ可能性があります。
海外の論文ではマグネシウムが頭痛をやわらげる一定の効果があると論じています。
“〜 Fenoprofen, ibuprofen, ketoprofen, naproxen, naproxen sodium, MIG-99 (feverfew), magnesium, riboflavin, and subcutaneous histamine are probably effective for migraine prevention (Level B).”
「フェノプロフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、MIG-99(フィーバーフュー)、マグネシウム、リボフラビン、ヒスタミン皮下投与は、片頭痛予防におそらく有効である(レベルB)。
引用:Evidence-based guideline update: NSAIDs and other complementary treatments for episodic migraine prevention in adults: report of the Quality Standards Subcommittee of the American Academy of Neurology and the American Headache Society|PubMed
マグネシウム不足になると疲労感が増します。
なぜなら、マグネシウムは、
- エネルギー生成をサポートしたり
- 筋肉を緩めてリラックスさせたり
といった、働きがあるからです。
マグネシウムが不足してしまうことで、これらの働きが妨げられ、身体的な疲労感がさらに悪化してしまいます。
それゆえ、飲酒後にマグネシウムを補給することで、体の回復につながるのです。
二日酔い時に感じる不安やイライラも、神経系のバランスが崩れることが一因です。
マグネシウムが神経伝達物質の調整に関与して、ストレスを減らしたり、リラックスを促したりします。
以上の3点から、マグネシウムがお酒を飲みすぎた場合の対処法として有効な手段となることがわかっていただけるかと思います。
まとめ|お酒の飲みすぎにはマグネシウムを活用しよう
お酒の飲みすぎが体に与える影響や対処法、さらにマグネシウムを活用した新対処法について、今回は解説してきました。
一見すると飲酒とマグネシウムにはなんの関係もないように思われがちですが、今回の記事をお読みいただいて、その意外なつながりを理解していただけたかと思います。
楽しく、適度な量のお酒を嗜むことは、もちろん体にも心にもプラスの側面があるでしょう。
また、一緒にお酒を楽しむ仲間がいることで、コミュニケーションがいい方向に働くこともあるはずです。
それでも、飲み過ぎてしまったときは、今回の対処法を参考にしていただき、ぜひマグネシウムを意識した健康的な飲み方を実践してみてください。