この記事ではマグネシウムの便秘に対する効果や正しい摂取方法などをご紹介しています。
マグネシウムとは?
そもそもマグネシウムとは何なのか?
学校の授業で元素記号がMgということは習ったけど、それ以外はよくわからない・・・。
そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか?マグネシウムは健康維持に欠かせない必須ミネラルの一つです。
細胞内液(※)に存在し、リンやカルシウムと一緒に骨を形成したり、体の調子を整える働きがあります。
マグネシウムは体内の約800種類以上もの化学反応に影響を与えています。
成人では、体内に約20g〜30gが存在し、60%は骨や歯、残りは筋肉や脳・神経に含まれています。
体のありとあらゆる働きに影響することから、マグネシウムは“細胞の門番”と表現されることもあるほどです。
骨を作ったり、体のバランスを整えたりとさまざまな働きをもつマグネシウムですが、便秘を改善する働きもあることがわかっています。次の章でマグネシウムが便秘改善に役立つ理由を詳しく見ていきましょう。
(※)私たちの体を構成する細胞は、「細胞外液」と「細胞内液」で満たされています。
細胞内液は細胞膜の内側にあり、細胞が機能するための環境作りをしています。
なぜ、マグネシウムが便秘に効くのか?
マグネシウムの働きの一つに、腸内の水分量を増やして便を柔らかくするというものがあります。
“Magnesium helps to increase the amount of water in the intestines, which can help with bowel movements.”
「マグネシウムは腸内の水分量を増やす働きがあり、腸の運動に役立ちます。」
腸内に溜まっていた便がマグネシウムの作用によって柔らかくなり、スムーズな排便へつながるというワケです。
しかも、マグネシウムの種類の一つである酸化マグネシウムは細胞に吸収されにくい成分のため、腸までしっかり届いて便を緩める働きをしてくれます。
そのため、日本では古くからマグネシウムが便秘薬として、利用されているのです。
マグネシウムの種類によって便秘への効果が変わる??
マグネシウムは便秘薬として古くから取り入れられていますが、実はマグネシウムの種類によって効果が異なります。便秘の改善に効果が期待できるマグネシウムの種類は以下の通り。
細胞への吸収率が低いことから、多くのマグネシウムが腸に留まり、便秘の緩和に役立つという点で、酸化マグネシウムは他の形態のマグネシウムと同様に重要です。
クエン酸マグネシウムは、水溶性が高く、腸内で吸収されやすい形態です。軽い下剤効果があり、便秘を緩和するために広く使用されます。
酸化マグネシウムと同様に、マグネシウムヒドロキシドも腸に水分を引き込み、便を柔らかくすることで便秘を改善します。
マグネシウムグリシネートは、腸に優しく、吸収性が高いため、消化器系への影響が少なく、便秘改善にも役立つ場合があります。特に消化器系が敏感な人に好まれることが多いです。
マグネシウムの種類については下記の記事で詳しくお伝えしているので、ぜひ併せてご参照ください。
【マグネシウムの種類】サプリで見かける10種類の効果と特徴便秘に効くということは、細胞には吸収されていない?
マグネシウムは人間の細胞に必要な必須ミネラルの一つで、食べ物や飲み物から吸収する必要があります。
便秘の人はもちろん、マグネシウム不足になりがちな多くの現代人に必要なミネラルとも言えます。
でも、実は便秘に効果が期待できるマグネシウムは、細胞への吸収が期待できないマグネシウムとも言えます。
細胞に吸収されにくい構造のマグネシウムは、腸で便を柔らかくすることができますが、逆に細胞に取り込まれる構造のマグネシウムは、腸に留まって便を柔らかくする効果はあまり期待できないのです。
マグネシウムの効果については、ぜひ次の項目をご覧ください。
便秘改善だけじゃない!マグネシウムの驚きの効果
マグネシウムは約800種類以上もの酵素反応に関係しており、便秘改善のほかにも以下のような効果があります。
- 骨の形成
- 筋肉の収縮
- タンパク質の合成
- 神経伝達のコントロール
- 体温や血圧の調整
- 睡眠の質向上
- 肌の保湿・保護
- ダイエット効果
- 血糖値の調整
- ストレスの低減
マグネシウムが不足すると骨の形成に影響が出たり、不整脈や虚血性心疾患、動脈硬化症、高血圧、筋肉のけいれんなどを引き起こします。また神経過敏や抑うつ感などが生じることも。
それゆえ、マグネシウムは健康維持に必要不可欠なミネラルといえるでしょう。
では、どうすればこの体に有用なマグネシウムを摂取できるのでしょうか?その方法を以下でご紹介していきます。
便秘に効くマグネシウムの摂取方法3選
健康維持やより健やかに生きていくために欠かすことのできないマグネシウム。
その代表的な摂取方法は3つあります。
- 食事から摂る
- サプリメントから摂る
- 経皮から摂る
それぞれ詳しく解説していきます。
便秘に効くマグネシウムの摂取方法1
食事から摂る
最も身近で基本的なマグネシウムの摂取方法は、バランスの取れた食事から摂取することです。
食事からマグネシウムを摂ることで、含有量の約30%を吸収できるとアメリカ国立衛生研究所が報告しています。
“Roughly 30% of ingested magnesium through food or drinking water is absorbed by the intestine, although the extent of absorption depends on the body magnesium status (increased in case of Mg2+ deficiency).”
「食物や飲料水を通じて摂取されたマグネシウムのおよそ30%は、腸に吸収されます。ただ、吸収の程度は体内のマグネシウムの状態によって変化します(Mg2+が不足している場合には増加します)。」
(引用元:アメリカ国立衛生研究所「Predicting and Testing Bioavailability of Magnesium Supplements」)
ただ、どんな食材にどれだけマグネシウムが含まれているのかを知っている人は、そう多くはないでしょう。
下記の記事では、マグネシウムが豊富に含まれる食材をランキングで紹介しています。ぜひご覧いただき、マグネシウムをあなたの食生活に摂り入れて健康維持にお役立てください。
マグネシウムが豊富な食べ物ランキング!実際の食事で比較してみた!便秘に効くマグネシウムの摂取方法2
サプリメントから摂る
バランスのいい食事からマグネシウムを摂れればベストではありますが、現代の食生活や食習慣において、食事だけで適量のマグネシウムを摂取するのは、なかなかハードルが高いといえるでしょう。
ちなみに、以下の画像は必要十分なマグネシウムを補おうとした場合の一食分をAIでシミュレーションしたものです。
これだけの食材、量を一食で摂取するのは、現実的には相当難しいはずです。
しかも、これを1日3食摂るとなると・・・。なかなか難しいですね。。。
ですので、必要に応じてサプリメントでマグネシウムを補うのも有効な手立てとなります。
最近では日常的にサプリメントを使う人も増えてきていますが、一つ注意して欲しいことがあります。
それは、サプリメント自体の『構造』です。
一般的なサプリメントの構造だと、あまり吸収されないだけでなく、肝臓などの消化器や泌尿器系などに負担をかけてしまう場合があるため注意が必要です。
そこで、サプリメントでマグネシウムを補う場合には、細胞膜と同じ成分であるリポソームを活用したサプリメントを選ぶようにしましょう。
細胞膜と同じ成分なので、体内で細胞とくっつきやすく、消化器や泌尿器などに負担をかけずにマグネシウムを細胞へ運ぶことが期待されます。
オーガニックサイエンスの「マグリポ」は、細胞膜と同じ成分であるリポソームでマグネシウムを包んだ純日本産のマグネシウムサプリメントです。
しかも、100%天然由来成分で赤ちゃんや子ども、妊婦さんでも飲めて安心・安全。
ぜひ一度その詳細を以下から覗いてみてください。
品質の高さや安全性、徹底した味へのこだわりなどを知っていただけるはずです。
便秘に効くマグネシウムの摂取方法3
経皮から摂る
マグネシウムは皮膚を通して体内に摂り入れることも可能です。
経皮摂取の一つとしてよく知られているのが、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)です。欧米では古くからバスソルトとして広く普及していて、入浴剤として使われています。
入浴とマグネシウムによるリラックス効果で体を芯から温めて、打ち身などの痛みを和らげたり、ストレス軽減の効果が期待されます。
この他にも、マグネシウムが含まれたスキンケア製品などもおすすめです。体の気になるところに直接塗り込むことで、首・肩・背中・腰の痛みや筋肉痛、足のつり、妊娠線など多種多様な体のトラブル改善に役立ってくれます。
容器に入ったクリームタイプのものやスプレータイプのものなど手軽に持ち運べるものもあり、必要な時にサッと取り出して使えるので、エプソムソルトとは違った利便性と効果を感じられるはずです。
オーガニックサイエンスの「マグバーム」は、バームタイプのマグネシウムスキンケア商品です。
全身にお使いいただける「マグリポ」同様、国産かつ、100%天然由来成分なので赤ちゃんの口に入っても安心・安全。
日本オーソモレキュラー医学会の推奨製品として正式に認定もされています。詳しい商品内容を知りたい方は、以下のサイトでチェックしてみてください。香りもバリエーションあるので、あなた好みのバームがきっと見つかるはずです。
便秘に効果があるマグネシウムの1日の摂取量は?
現代の日本人はその食生活と生活習慣の変化から、マグネシウム不足が深刻化しています。
以下の令和元年に行われた厚生労働省の調査結果が、そのことを裏付けています。
約370㎎/日
約236㎎/日
134㎎/日
約290㎎/日
約205㎎/日
85㎎/日
男性で約134㎎/日、女性で約85㎎/日ほど、マグネシウムの摂取量が毎日足りていないということがわかります。
【参考】厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」
ただそうはいっても、日常生活を送っていて自分がマグネシウム不足かどうかを気にする機会はなかなかないでしょう。
それに、体の不調で病院に行ったとしても、マグネシウム不足であることが判明することはほとんどありません。
というのも、病院で一般的な保険適応の検査を目的とした採血ではマグネシウム不足を見つけることが難しく、マグネシウムを正しく測定するなら、保険適応外の細胞検査が必要となる可能性があります。
そのため多くのクリニックではいくつかの問診を取り入れてマグネシウム不足をチェックしています。
ここでは、今すぐ30秒でできる「マグネシウム不足診断」をご紹介します。医師監修のもと厳選した簡単な質問に答えるだけなので、ぜひお試しください。
マグネシウム不足自己診断テスト便秘解消につながるマグネシウムを摂取するときの注意点
マグネシウムは健康な体と心を維持する重要なミネラルです。
良質のマグネシウムを摂取すれば、細胞も体もよりよくなるでしょうし、その逆もまた然りです。
したがって、体に成分を取り込む際には、以下の点に気をつけましょう。
- 添加物や化学薬品を使っていないか
- 海外製品であれば品質に問題はないか
- 香りや味、使用感に違和感はないか
特に添加物や化学薬品が含まれている製品は、体に害を及ぼす可能性があるので注意が必要です。
実際、アメリカやカナダでサプリメントのテストや調査を行なっているConsumer LABによると、以下のような驚くべき報告がされています。
“One product was discovered to contain nearly 20% less magnesium per serving than listed on the label (and now appears to be the subject of a recall). A second magnesium supplement was found to be contaminated with lead. ”
「ある製品は、1回分のマグネシウム含有量がラベルに記載されている量より20%近く少ないことが判明した(現在はリコールの対象となっているようだ)。もう1つのマグネシウムサプリメントには鉛が混入していた。」
日本市場で販売されているマグネシウム製品の多くは海外製であるため、購入する際には十分注意するようにしましょう。
先述した「マグリポ」や「マグバーム」は日本で作られ、日本人向けに開発された商品です。
品質や安全面だけでなく、使い心地や匂いなどにも徹底的にこだわり抜いた商品ですので、少しでも気になった方はぜひチェックしてみてください。
まとめ
今回はマグネシウムが便秘改善につながる理由や摂取方法、1日に必要な摂取量などについて解説しました。
マグネシウムの働きは、便秘改善だけでなく、骨の形成や神経伝達のコントロール、体温・血圧の調整など健康維持に欠かせない役割を果たしています。
「マグネシウムさえ摂取すれば健康になれる」というワケではありませんが、あなたの生活にマグネシウムを取り入れることで、よりよい体と心を育てていく一助になることは間違いないといえるでしょう。
あなたの生活にぜひ一度、マグネシウムを取り入れてみてはいかがでしょうか?